[レポート] ようこそスマートロボットの時代へ #ROB201-L #reinvent
本記事は、セッション「ROB201-L - Leadership session: Welcome to the era of smart robots」のレポートです
セッション概要
Robots are becoming more prevalent and integrated into our everyday lives. Robots help us complete housework, fight fires, manage warehouse inventory, automate manufacturing, and simulate lunar landscapes, as well as providing companionship. While the diversity of robot applications is greatly expanding, these breakthroughs demand a high level of intelligence and autonomy. Learn how AWS customers are driving innovation and bringing the future of smart robots to us today.
登壇者
Roger Barga - GM, New Service Initiative, Amazon Web Services Chris Morgan - Chief Innovation Officer, Bastian Solutions
内容
Roger Bargaさんのセッション
AWS RoboMaker
- 去年のreinventで発表されたサービス
- スマートロボットの容易な構築、デプロイ、管理を可能にするクラウドロボット工学サービス。
AWS RoboMakerとクラウド拡張機能について
- スライドの通り、現在様々な種類のものが提供されている
- アプリケーションに必要なリソースを大量に消費するプロセスをクラウドで実行し、ローカルのコンピューティングリソースを解放することができる
- ビデオストリーミングのための Amazon Kinesis Video Streams
- 画像と動画の分析のための Amazon Rekognition
- 音声認識のための Amazon Lex
- 音声合成のための Amazon Polly
- RoboMaker ではそれぞれのクラウドサービス拡張機能をオープンソースの ROS パッケージとして提供されるため、クラウド API を活用してロボットの機能を構築可能
事例紹介
- Leaというプロダクトについてのカスタマーストーリー
(※筆者追記:こちらのサイトのプロダクトのことだと思われます→RCS | LEA - Robot Robots Company http://www.robotrobotscompany.com/projects/rcs-lea/)
- 次のスライドのような要件があった
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- 必要なもの
- 音声IF
- リアルタイムモニタリンク
- ライブビデオストリーミング
- チャレンジ的側面
- 少しの専門知識が必要
- ローカルコンピュータの電力が限られている
- エンジニアリソースも限られている
- 解決策
- AWS RoboMakerクラウド拡張機能の活用
- これによって以下を達成した
- 数時間で音声IF機能を構築
- 数日以内にライブ監視とアラートの仕組みを構築
- 数日以内にビデオストリーミングの機能を構築
- 必要なもの
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AWS Robomekar Simurationについて
- インフラ管理不要
- 複数のシミュレーションを並列実行
- シミュレーションの複雑さに基づいたオートスケール
- 従量課金
事例紹介
- iRobotというプロダクトについてのカスタマーストーリー
- 必要なもの
- さまざまなフロアレイアウトのテストカバレッジ
- 誘拐ロボット問題 (※筆者追記:稼働中のロボットを持ち上げて戻すと、正しく測位できなくなる問題)を始めとする様々なシナリオのテストカバレッジ
- コードのリリース速度改善
- チャレンジ的側面
- テストに費用と時間がかかること
- テストケースの網羅性
- バグ発見の遅れ
- 解決策
- AWS RoboMaker simulationを利用した大規模な自動テスト
- これによって以下を達成した
- コミット毎にの40の自動テスト
- リリース毎に500の自動テスト
- より高速なテストとリリースサイクルの構築
- 必要なもの
未来のロボティクスでクラウドが必要とされることはなんだろうか?
- インテリジェントなクラウドサービスが、ロボットのローカル処理を強化し、時間の経過とともにパフォーマンスを向上させていくことができること
- シミュレーションによって、アプリケーションの正確性をテストし、様々な条件でパフォーマンスを担保できること
- 模倣と強化学習を組み合わせたシミュレーションを使用して、ロボットの動作をプログラムできること
- クラウドサービスにより、開発者がロボット工学を含むエンドツーエンドのビジネス向けアプリケーションを構築できるようにすること
Chris Morgan(Christopher Morgan)さんのセッション
- 小売のオートメーションについて
- 主要なプロセスは3つある(注文・ピッキング・配達)
- ピッキングのオートメーション事例の紹介
- Autonomous Robotic Shuttle
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- これは何か
- 自動保管、検索、およびピッキングシャトルシステム
- スケーラブルでカスタマイズ性も高い
- 柔軟なワークフロー:フロアのナビゲーションと配信が可能なシャトル
- 注文あたりのアイテム数が多いマイクロDCおよび食料品小売注文プロファイルの高速スループット
- シミュレーションを活用して判断処理を作り込んでいる
- 市場の動き
- 受注処理を自動化する動きが増え続けている
- 既存のシャトルシステムは、小売およびマイクロDCのフルフィルメントのスループットと注文プロファイルを満たすことができない
- これは何か
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ROS(Robot Operating System)について
- 前述のシャトルシステムでも使われている、ロボティクスのオープンソースプラットフォームにROSというプラットフォームがある
- 次のスライドのように、シンプルでパワフルな特徴を持つ
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- 初心者の学生でも始められる
- アーキテクチャのカスタマイズ性も高く、モジュール式で拡張可能であるため開発を加速させる
- なぜROSを使うか
- 柔軟性が高い
- 大学・研究機関といった学術分野をはじめ、産業界や趣味分野まで幅広く利用されているため、コラボレーションがしやすい
- その上、ビルトインのツールも揃っている
所感
AIのサービスは続々と出てきており、特定のケースで機能するだけのもの(サンプル的なもの等)は比較的簡単にできてしまうようになってきたと思います。
一方で、今回紹介された事例のように、本番状態でもきちんと期待する動作をするようなものに仕上げていくことが導入までには欠かせないものだと思いました。
自分がこういったケースを担当するとしたら、人力や物理的なテストだけではコスト等の面で厳しいケースもあると思うので、「シミュレーション」を存分に活用して、パターンの網羅や単純な繰り返しのテストなど、いかに機械が得意な部分をおまかせできるかを考えていきたいと思いました。